[P-007]シクリッドGDF5遺伝子の進化
発表者(所属) 藤村衡至1、寺井洋平1、宮正樹2、西田睦3、岡田典弘1 (1東京工業大学大学院生命理工学研究科、2千葉県立中央博物館、3東京大学海洋研究所) 要旨 アフリカ大陸の大地溝帯にはマラウイ湖・ヴィクトリア湖・タンガニイカ湖があり、そこに生息するシクリッドは形態学的、生態学的に極めて多様化している。シクリッドの外部形態のうち特に多様化しているのは頭部、特に歯と顎の形態である。歯と顎の形態は採餌行動に大きく影響しシクリッドの種の同定に広く用いられるように種特異性を示している。 これらの形態はどのような遺伝的メカニズムで形成され多様性を獲得しているのだろうか?一般的に魚類の進化の過程で、咽頭骨格を機能的に変形し適応したと考えられている。その過程で、咽頭骨格における関節の獲得が非常に重要であったと考えられている。我々は、軟骨分化と関節の形成に関わる遺伝子であるGDF5に着目し、解析をおこなってきた。 今大会では、魚類の進化の過程でのGDF5の進化について報告する予定である。