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[P-019]溜め池の立地条件および池干し頻度が外来魚ブルーギルの侵入と定着の成否に及ぼす影響

発表者(所属) 森井 智裕(広島大学大学院生物圏科学研究科) 谷口 義則(山口県立大学)
要旨 本研究は,北米産外来魚ブルーギルが侵入する溜め池の立地条件,環境撹乱の指標となる池干し頻度が本種の定着に及ぼす影響について明らかにすることを目的として,山口県中部に位置する溜め池48ヶ所を対象として行った. ブルーギルは48ヶ所の溜め池中,13ヶ所で合計175個体が釣り及びタモ網等によって採捕された.ブルーギルの生息水域は非生息水域に比べて幹線道路および市街地の近くにに立地していたことから,本種の侵入は人の生活空間近くで起こりやすいことが推測された.さらに,高頻度で池干しが行われる水域では本種の定着が起こりにくく,また平均魚体重,個体群密度ともに小さくなる傾向が認められた.これらのことから,溜め池におけるブルーギルの侵入と定着の成否は,立地条件や池干し頻度によってある程度その予測が可能であり,今後在来魚類群集の保全に生かすことができるものと考えられる.



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