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[P-039]種数が少ない場合における形質進化の解析法

発表者(所属) 粕谷英一・大塚愛子・矢原徹一(九州大学理学部生物学教室)
要旨  現生種の形質と系統樹を使って形質進化の仮説を検討する種間比較の方法はさまざまな性質に適用されている。だが、ほとんどの方法では、実際に起こった形質進化を母集団ではなくサンプルと見ており、種数(あるいは系統樹の分岐点数など)をサンプルサイズとしているため、強い傾向があっても種数が少ないときにははっきりした結論が導けないことが普通である。形質進化の仮説の中には実際に起こった形質進化をサンプルではなく母集団と見た方が適切なものもあり、そのような場合には種数などをサンプルサイズと考えるのはむしろ不適切であり種数が少ないためにはっきりしたことが言えないのは不自然である。まず、これまでの種間比較の方法が想定しているサンプル・母集団・仮説を検討し、次に、実際に起こった形質進化を母集団と見た方がよいケ−スを明らかにし、新しい形質進化の分析法を提案する。



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