[P-054]自己組織化法に基づいた生物種固有のオリゴヌクレオチド組成によるゲノム多様性の解明
発表者(所属) 阿部貴志(遺伝研、ザナジェン)、金谷重彦(奈良先端大)、木ノ内誠 (山形大)、上月登喜男、中川智(ザナジェン)、福島敦史、小坂洋子、池村淑道(遺伝研) 要旨 ゲノム配列決定が進むにつれ、多様なゲノムのオリゴヌクレオチド組成について種固有の特徴が明らかとなりつつある。ゲノム配列に見られる生物種ごとの特徴を解明することにより、ゲノム進化の過程やその機構に関する基礎知識を得ることができる。我々は,自己組織化法(SOM)によりオリゴヌクレオチド組成に基づいた遺伝子/ゲノム断片の高精度な分類に成功している。SOMを用いて全ゲノム配列が決定されている全バクテリアを対象に総計で200Mbのゲノム配列についてのオリゴヌクレオチド組成について自己組織化地図を作成した。この地図をもとに種固有の特徴を抽出し,ゲノム断片の水平移動の様式を推定した。また、培養が困難な環境微生物類の混合試料に由来する塩基配列の系統推定や分類にも有効性が示された。結果の一部は、以下の論文に発表している。Abe et al (2003) Genome Res. 13, 693-702.