[ポスター発表一覧に戻る]

[P-069]チガヤ2種の共存地域での強い生殖隔離と共存辺縁部での交雑帯形成

発表者(所属) 水口亜樹・西脇亜也(宮崎大学農学部)
要旨 日本列島に分布するチガヤには、開花時期や生息立地の異なる2種が存在し、両種が共存する地域での交雑率は極めて低い。しかし、共存域(日本列島の多く)と1種しか存在しない地域(北東北以北と南九州以南)との境界では高頻度で雑種が発見された。近縁な2種が同所的に分布する時、直接的な自然淘汰によって生殖的隔離が強化される現象が知られている。チガヤの場合、開花期のずれと生育立地の分化によって交配前生殖的隔離が強化されていると判断される。1種しか分布しない地域では、開花期と生育立地のシフトが観察されることはこの予測を支持する。



ポスター発表一覧に戻る