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[P-074]オオシロアリの兵隊分化に伴う形態形成と遺伝子発現の解析

発表者(所属) 越川滋行(東大院・理)・Richard Cornette・松本忠夫・三浦徹(東大院・総合文化)
要旨 シロアリのカースト分化は、同一の遺伝的背景をもつコロニーメンバーが形態的多型を生じて分業を行なう、表現型多型polyphenismの最も興味深い例のひとつである。オオシロアリHodotermopsis sjoestedtiの兵隊分化において、特に顕著な変化は大顎の伸長である。大顎の伸長に関与している遺伝子を同定するため、幼若ホルモン類似体を用いた兵隊分化誘導系を用いて分化を誘導し、蛍光ディファレンシャルディスプレー法によって分化の途中の大顎で特異的に発現する遺伝子をスクリーニングした。得られた84の遺伝子配列について、BLASTによって既知遺伝子と相同性が認められたものが13遺伝子あり、そのうちPCRによる簡易的な発現量の定量で差が見られたものが7遺伝子あった。ショウジョウバエで神経系の形成に関与するCiboulotのホモログなど、現在解析中のいくつかの興味深い遺伝子配列について報告する。



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