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[P-089]ヒトデ綱モミジガイ目の分子系統学的解析

発表者(所属) 松原未央子(京大・院理・瀬戸臨海)、小松美英子(富山大・理・生物)、和田洋(京大・院理・瀬戸臨海)
要旨 棘皮動物門ヒトデ綱モミジガイ目モミジガイ科とスナヒトデ科は、形態的な特徴からヒトデ類において祖先的であるとする説と派生的であると考える説が報告されている。  本研究では、モミジガイ目の系統学的な位置を明らかにするために核の18S rDNA、ミトコンドリア(mt)の12S rDNAおよび16S rDNAの塩基配列を用いて系統解析を行った。その結果、モミジガイ目の系統学的な位置については十分な信頼性をもって結論することはできなかった。そこで、モミジガイ科トゲモミジガイのmtDNAの全長を決定した。イトマキヒトデのmtDNAの遺伝子配置と比較した結果同じであった。また、mtDNAの8つの遺伝子のアミノ酸配列による系統解析から、トゲモミジガイが祖先的ではないという可能性が示唆された。さらに、スナヒトデ科スナヒトデのmtDNAのデータをあらたに加え、ヒトデ類におけるモミジガイ目の系統学的な位置について検討する。



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