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[P-094]リボソームタンパク質遺伝子を用いたGU-AGイントロンの進化の解析

発表者(所属) 吉浜 麻生, 剣持 直哉 (宮崎医科大学フロンティア科学実験総合センター)
要旨  真核生物のGU-AGイントロンは、一見無用な配列であるにも関わらず、高等生物になる程増加する傾向があるなど、興味深い。その起源や進化を検証するためには、すべての生物種に共通して存在する遺伝子を解析する必要がある。その条件を満たす遺伝子群としてリボソームタンパク質(RP)遺伝子があげられる。リボソームは翻訳の場となる細胞内粒子で、4種類のリボソームRNA(rRNA)と79種類のRPから構成される。本研究は、ヒトと他の真核生物(ハエ、線虫、酵母)のRP遺伝子の構造を比較し、「前生説」および「後生説」に沿って検討した。他種生物においては、ヒトと共通の位置にあるイントロンが最も多かった。一方、各生物において、他種と共通、あるいは特有なイントロンが占める割合は大きく違っていた。これらから、「前生説」および「後生説」のどちらにおいても、進化の過程ではイントロンの挿入と消失の両方が起こっていることが示唆された。



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