[ポスター発表一覧に戻る]

[P-105]ミトコンドリアDNAを用いた日本産キンウワバ類の分子系統解析

発表者(所属) 大屋敷亮輔・野村昌史(千葉大・園芸・応動昆)
要旨 キンウワバ亜科(チョウ目:ヤガ科)は,外部形態の安定に反して成虫交尾器の種的特化が著しいという特徴をもっている。そのため形態のみに頼った分類では,いまだに類縁関係が判然としないグループが数多く残されている。そこで本亜科の系統関係を明らかにするべく,ミトコンドリアDNAのND5領域の分子系統解析を行った。その結果,イネキンウワバ,ウリキンウワバ,エゾギクキンウワバ,オオヒサゴキンウワバがこれまでの分類体系と異なる位置づけを示した。形態による系統解析では類縁関係をはっきりさせることは出来なかった属の関係が示されたほか,食草など他種と大きく異なる生理的な性質を持つ種についても本研究により新たな系統関係を示すことが出来た。さらにいくつかの領域での結果をもとに本亜科の進化の道筋を考えてみたい。



ポスター発表一覧に戻る