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[3A3] 非生命体の進化理論

種別 ワークショップ
提案者 佐倉統(東京大学情報学環)、三中信宏(農業環境技術研究所)
趣旨 進化するものは、生命体だけではない。言語や写本あるいはミームのような"非生命体"もまた〈変化を伴う由来〉という意味で進化をし、跡に系統を残す。基本情報の複製が系統を形成し、環境との相互作用を通して変化が累積していけば、生命体でなくても「進化」が生じる。したがって、それらの変化をたどることにより、非生命体の系統を復元し、その進化を論じることができるだろう。歴史的に見ても、進化の概念や理論を写本や言語などの非生命体に適用する試みは、むしろ進化生物学より長い過去をもっている。非生命体の進化のプロセスやメカニズムを生物体の進化と比較しつつ、その共通点と相違点を探求することは、進化現象についての理解を深める有効な手段になるはずである。また、非生命体の系統復元は、目的・手法・解釈が生命体の系統復元と深いレベルで共有されており、自然科学と人文・社会科学の壁をすでに乗り越えていると考えられる。しかしその一方で、社会進化論や文化進化論は自然科学の一分野として確固たる認知を得たことはなく、通俗科学と厳密科学の境目をさまよい続けてきた。進化理論を安易に非生命体に適用することの社会的な悪影響を懸念する批判も、常に存在する。このワークショップでは、非生命体の進化と生物体の進化とを比較して理論的に検討すると同時に、言語や茶道所作の系統進化の研究を報告し、生命体/非生命体の系統進化研究の密接な学問的関係を理解した上で、さらに発展させるために必要な作業を検討する。

予定講演者の氏名、所属、タイトル




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