W-10: 国立自然史博物館の設立を推進する

8/21 14:10-16:10 会場:Room 2
企画者:馬渡駿介
使用言語:日本語

概要

    今日、我々の暮らしをこれまで支えてきた科学技術の将来に赤信号がともり、自然資源の枯渇は目前に迫り、人類の持続可能性を保証してきた生物多様性が失われつつある。このような現状から脱却するには、30億年の歴史を持つ生物進化を規範として我々の暮らしを立て直す必要がある。生物進化を証拠立てるのは自然環境から収集した自然史標本であり、それを研究する学問が自然史科学である。自然史標本を時間軸で比較すれば生物多様性の変遷が明らかになる。自然史標本を研究することで、人類に利用可能な自然資源を見つけることができるし、進化の結果である生物の形態と機能の関係を科学技術に応用できる。ところが、自然史標本を収集・保全して研究する施設が貧弱なため、日本の自然史科学は世界に大きく後れをとっている。科学技術の将来に光明を見いだし、自然史資源を探索し、日本と世界の持続可能性を保証するためには、自然史標本を収集・保全して研究する自然史研究の拠点、すなわち「国立自然史博物館」が必須であることを論議する。
講演スケジュール 14:10-16:10 Room2
  • 14:10-14:20 浅島誠(日本学術会議連携会員、独立行政法人日本学術振興会理事、東京大学名 誉教授)
    開催挨拶と趣旨説明
  • 14:20-14:40 岸本健雄(日本学術会議会員、お茶の水女子大学サイエンス&エデュケーション センター客員教授、東京工業大学名誉教授)
    「国立自然史博物館」設立へ向けての日本学術会議の取り組み
  • 14:40-15:00 久保田康裕(琉球大学理学部生物系教授)
    生物多様性の変遷を明らかにする「国立自然史博物館」
  • 15:00-15:20 下村政嗣(千歳科学技術大学・教授)
    バイオミメティクスのメッカとしての「国立自然史博物館」
  • 15:20-15:40 佐藤矩行(日本学術会議連携会員、沖縄科学技術大学院大学教授)
    生物資源の宝庫と「国立自然史博物館」
  • 15:40-16:10  総合討論 司会:馬渡駿介(日本学術会議連携会員、北海道大学名誉教授)

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