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[P-138]脊椎動物におけるミトコンドリア遺伝子のアミノ酸サイト別進化速度

発表者(所属) 和田康彦(佐賀大学農学部;BIRD JST)、山田義之(佐賀大学農学部)、西堀正英(広島大学大学院生物圏科学)、安江 博(農業生物資源研ゲノム研究グループ)
要旨 ミトコンドリアは染色体とは別の環状DNAを持つ細胞内小器官で、ミトコンドリアの機能に関わる重要な遺伝子をコードしており、これらの重要な機能を持つ遺伝子のアミノ酸配列の進化速度は小さいことが期待されるが、脊椎動物のミトコンドリア遺伝子において、個々のアミノ酸サイト別に進化速度について検討した研究は少ない。そこで、哺乳類および鳥類のシーケンスデータを使用して、アミノ酸サイト別進化速度について検討した。PAMLのcodemlsitesプログラムのdiscrete gamma法を用いて非同義置換と同義置換の比率(dN/dS)について検討したところ、哺乳類のATP8においてポジティブセレクションしているアミノ酸サイトを発見した。さらに、哺乳類の系統樹の枝ごとに非同義置換と同義置換の比率を算出したところ、カバとクジラの共通祖先からクジラへ分岐する枝で大きなdN/dS比を示すことが明らかとなった。



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