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[P-156]カリフォルニアMojave砂漠に生育するCamissonia refracta (Onagraceae, Myrtales)にみられる分化

発表者(所属) 野口順子(京大院理植物)、Jeson P Sexton and Jim Andre (California Univ. Riverside)
要旨 開花習性(Flower longevity)の属性は、花粉の授受を介した遺伝子の拡散と開花に伴う蒸散、呼吸、密の分泌のための維持コストとのバランスによって決定され、fitnessに影響することが知られている。高温で乾燥が厳しい環境の砂漠地では、蒸散、呼吸コストが大きく、この属性に強い淘汰がかかることが予測される。Camissonia属植物は開花習性の属性に関して多様であり、アメリカ西部で爆発的(62種)に分化している。今回、カリフォルニア州Mojave砂漠に生育するC. refracta において、隣接しているが水分保持条件が異なる2つの生育地、砂地と砂地より数十cm程高いマット地、の間にみられた分化について報告する。この2つの生育地に生育する個体間には、それぞれ開花習性パターン、個体のサイズ、花の大きさ、開花期に有意な差が認められた。これに基づいて分化の1つのモデルを提唱する。



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